キリン本出版記念ジュンク堂トークセッションに行ってきた

smotokezuru2008-07-19

折紙のキリンの方はまだ満足のいく完成度に達していないわけだが、それはひとまず置いといてキリン本である。「たのしいRuby」も読んで一通りの文法は知っているわけだけど、それ抜きでも得るものがある気がして買ってみた。すぐ読める本だし、丁度キリンを必死こいて作っていた縁もあるし。2008年7月はまったくキリンの月だ。

キリン本で、私がいいと思った所

  • コラムに ruby way の why が書いてあるのがうれしい
  • 文字コードについて詳細に書かれているのがうれしい
  • シンボルについて比較的多めに言及されているのがうれしい
    • Java プログラマはシンボルって概念を知らない
    • 私も Gauche本読むまでいまいちつかめなかった
  • その他、「たのしいRuby」読後に未知のままだった部分が埋まっていく感覚を得られた
  • オスキリンの交尾は主に同性間で行われ、
    • ウホッ!

トークセッション

そしてトークセッションにも行ってみた。多少なりともRubyコミュニティ色のある集まりに参加したのはこれが初めてだ。ジュンク堂カフェに集ってきた人達を見ると皆プログラマなんだなあ、と感じる。待ち時間にMacbook Airを開いている人あり、JRubyのTシャツ着ている人あり。例えばルー・リードの来日ライヴに行った時なども「この人たちみんながルー・リード大好きなんだよな」っていう非日常を感じたものだが、それと近い感じ。何せRubyをまともな開発言語として認識している人なんて職場には一人もいないのだ。

角谷氏がキリン本のイイ所を紹介

  • 表紙がキリンなのがイイ
  • いきなり言語の系図が出ているのがイイ
  • 10ページ目でパッチレベルまで細かくバージョン体系について言及しているのがイイ
  • いきなり実行モデルが解説されているのがイイ
  • 数値と文字列より前に配列とハッシュを扱っているのがイイ
  • doと波括弧とかのコラムはyugui wayがさりげなく入って洗脳しようとしている。キヲツケロ!
  • forは角谷氏も使わない
    • railsのscaffoldでforが入っているのが腹立たしい(yugui氏)
  • 5章まで読めばメソッド無しの簡単なバッチスクリプトは書けるのがイイ
  • 7章から8章、「このyugui、ノリノリである。」
    • 158ページの図8-4が「初めての」本に載ってるのは何かがおかしい
    • 多重継承はイイ(yugui氏)
    • 特異メソッドについてどのruby本も言及していないのはおかしい(yugui氏)
    • Windows の ATLの多重継承のやり方は溜息が出るほど美しいらしい
    • yugui氏は Windows 使わないがその ATL のソースがあるからmicrosoft好き、と言い切る
    • 枕元にクラス図が貼ってあるらしい

yugui氏おすすめのruby学習について

  • リファレンス嫁
    • キリン本は「当然」読後にリファレンスを読み込む前提で書かれた本
    • Rubyリファレンスは ruby wayわかった後の人にはすごくわかりやすく書いてある(角谷氏)
    • なので、わかるまでを埋めたかった(yugui氏)
  • RHGは超名著だが入手困難
    • 初校段階の原稿ならWebで読める
  • ソース読むなら tdiary(理由はコチラ), rails(黒魔術の集大成) は読んではいけない

その他

  • キリン本にサインしてもらった!

初めてのRuby

初めてのRuby

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2008/07/22 追記
yugui氏「tdiaryは読むな」発言については、ただ氏がそれを受けて詳細な理由を書いているので気になる方は必ずそちらを参照のこと。歴史あるアプリは読むには向かないというのは話を聞いていてすぐ納得できたのだけど、そこまで書かないと確かに言葉だけ一人歩きしてしまいそうだ。端的に書きすぎてしまってちょっと反省。