弱音とその分析

8月からこっち要件定義で忙しかった。SIerとして要件定義フェーズのメンバとして参加するのは実はほとんど初めてに近く、普段から設計〜実装の勉強ばかりしていたため色々と弱点が露呈される結果となった。メンバの中に非常に力になってくれる人がいて事なきを得たわけだが当初は対等であるべきであった関係のはずがリーダーシップを取って頂く形になってしまい自分は彼の指示を仰ぐ始末、何が駄目だったのかをまとめておかなければならない。失敗の反省というよりは、今の自分に足りない能力を定義することに近い。

  • 喋りの能力が足りないことは明白だ。相手に伝わる説明の仕方。レビューを重ねたドキュメントは手元にあるが、それを読んでいくだけでは音読にすぎない。効率よく相手に理解させるためにはどうすればいい? やり方が身についていないからキョドる羽目になる。
  • 会話の処理速度も遅い。言われてから応えるまでのインターバルは元々遅い方だが周りは自分より明らかに速い。
  • 技術的な面ばかりに興味を持ってはいけない。頭の中で設計を組み立てることは(比較的)得意分野ではあるが、どの要求を実現するかは技術的な難易度や作業サイズではなく、ビジネスの効率化や費用対効果が念頭になければならない。
  • レビューに至る前にドキュメントの完成度を上げるにはどうするか? 作ろうとする資料が検討のための叩き代でないのなら、レビュー者に説明するための資料ではなく本番での説明を想定しなければならない。この点でも相手に伝えようという意識に欠けている。

原因は...

業務に対する興味の不足

内向的なオタク気質の特徴として「構築より分解、WhatよりWhyが好き」というのがある。階段をWhatに向かって昇る人、Whyに向かって降りる人。私は降りる人の方だ。4才くらいの頃は出された料理はすべて分解して食べていた。要件定義は手持ちの材料で何をどこまでできるか、やるべきかを検討するフェーズなので階段を降りては何も始まらない。Whyの分析(そもそもこの階段を昇るべきか?少し降りれば別の階段があるのではないか?)のために多少は降りる必要があるかもしれないが、最終的な目的は昇る道筋と段数を決めることだ。

伝達に対する興味の不足

伝えることに興味がないというのもオタク気質の特徴だ。同じく4才くらいの頃に(小学生だったかもな)トランプの手品を覚えて皆に見せようと練習したが、いざ披露する時に説明ナシでやろうとして手品の何がすごいのか相手にまったく伝わらず心底がっかりする羽目になった。さすがに自覚しているんだから子供の頃よりはマシになっている筈だけど。

どうやって改善するか?

昔からの性格は結局どうやっても性格は変わらないから学習で補強するのが向いていると思う。技術書とか読むのもいいけど今までは偏重だった。相手によっては説明の際に自信なさげになってしまうのも少しはマシになる筈。今私をフォローしてくれている人が凄くデキるから意識してしまうが最初からそこを目指しても多分ムリで、結局はハードル低めに設定して地道に学習して自信つけていくしかない。口頭の説明技能に関しては文書レビューを練習の場とする他ないだろう。今回の案件は大きなチャンスだ。今のところやりたくはないけど、できるようになったら楽しくなるかもしれない。